MIDIには基本的なGMのほかに、ヤマハのXGとローランドのGSという拡張規格があることはすでに述べた。Windows98を使っていた頃、ヤマハのソフトウェア音源、S-YXG100plusというのを買った。これは最大同時発音数が130で、音量やテンポ、エフェクトなどの操作ができるほか、管楽器・弦楽器をリアルに再現するバーチャルアコースティック音源と、人間の声を再生できるフォルマントシンギング音源が付属していた。前者は通常のMIDIでは再現度が低い管楽器や弦楽器に特化した音源..

 MIDIには基本的なGMのほかに、ヤマハのXGとローランドのGSという拡張規格があることはすでに述べた。Windows98を使っていた頃、ヤマハのソフトウェア音源、S-YXG100plusというのを買った。これは最大同時発音数が130で、音量やテンポ、エフェクトなどの操作ができるほか、管楽器・弦楽器をリアルに再現するバーチャルアコースティック音源と、人間の声を再生できるフォルマントシンギング音源が付属していた。前者は通常のMIDIでは再現度が低い管楽器や弦楽器に特化した音源である。後者はコンピューターに歌わせる音源で、VOCALOIDの前身とも言えるものだった。
 非常に多機能だった音源も、OSがWindowsXPになると動かなくなった。本来ならOSのバージョンアップとともに、サポートが継続されて然るべきだが、MIDIに対する需要がなくなっていったため、ヤマハはソフトウェア音源XG自体のサポートをやめてしまった。 したがって、危険を冒して裏技を使わない限り、XG規格のファイル再生は、ヤマハから発売された中古のハード音源を使用するしかないのである。
 四半世紀前に購入したMU1000は、十年以上も電源を入れずに放置していたが、Windows10や11でも動かせることを知り、懐かしさとともに、過去の技術となりつつあるMIDIに、再び興味を持ったわけである。
 ところで、MIDIへの関心を失っていたため、大量に保持していたMIDIファイルの行方が分からなくなっていた。すぐに見つかったファィルは、個人が趣味で制作したもので、必ずしも技術的に優れていないため、いかにも機械的で味わいが乏しかった。プロが制作したMIDIファイルは、実際の演奏に近いほどの技術的な高さがあるのに。
 MIDIファィルの制作には、DTMのソフトウェアで、手作業で打ち込んでいくものと、MIDI機能を搭載した鍵盤で、演奏した情報をファイルに記録する方法がある。前者であっても、エフェクトを巧みに使用すれば、実際の演奏に近い音が出せるのだが、やはりプロの演奏によるファイルにはかなわない。(つづく)


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