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 明晰夢を見る技法としては、欧米ではカルロス・カスタネダが紹介している呪術師、ドンジュアンの方法が有名だろう。夢が始まったら自分自身の手を見よ、というのである。すると夢にリアリティーが出てきて、それを操作することも可能になるというのだ。「ゾクチェン」の場合と同様に、ここでも睡眠を妨げない程度で、低いレベルでの意識を持続させようという努力が見られる。 ただし「ゾクチェン」においては、夢がコントロールできるようになったら、それを混乱させるように指示される。上にある物を下にあるもの..

 明晰夢を見る技法としては、欧米ではカルロス・カスタネダが紹介している呪術師、ドンジュアンの方法が有名だろう。夢が始まったら自分自身の手を見よ、というのである。すると夢にリアリティーが出てきて、それを操作することも可能になるというのだ。「ゾクチェン」の場合と同様に、ここでも睡眠を妨げない程度で、低いレベルでの意識を持続させようという努力が見られる。
 ただし「ゾクチェン」においては、夢がコントロールできるようになったら、それを混乱させるように指示される。上にある物を下にあるものと交換したり、嬉しい夢をつらい夢に変えたりというように、二元論によって疎外された我々の意識を、原初の統一した状態へ引き戻すことを目指すのである。夢見ながら夢が幻であることを実感すれば、この世も幻であることが分かる。そうしたことを通して、最終的には光明に満ちた悟りの境地へと至らせるわけだ。
 夢を修行に用いる方法としては、同じチベット仏教のうち、カギュ派に伝わる「ナーローの六法」の一つ、「ミラム(夢)」と呼ばれる技法がある。明晰夢を見る方法として、ここでは喉のチャクラ(心霊的な中枢とされ、気のエネルギーが集まる所)に意識を集中させながら眠るのである。明晰夢が見られるようになったら、現れるヴィジョンを仏の浄土へと変える。次にプラーナ(気)をコントロールして、それを「オーム、アー、フーム」のヴァイブレーションに変えて、頭頂、喉、心臓のチャクラを活性化させるとともに、内火の行によって下半身のチャクラで起こした熱を頭頂へ向かわせ、頭頂からは「白い菩提心(精液)」と呼ばれる冷ややかなエネルギーを降ろしていく。(つづく)



「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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