自分のルーツを知るために、家の系図を作りたいと思っている人は、少なからずいるだろう。もし自分の家が本家ならば、仏壇に菩提寺の過去帳が保存してあるはずだ。本家ではなく、菩提寺に預けてある場合は、住職に交渉して見せてもらう必要がある。また、本家の墓碑に、埋葬された先祖の戒名と没年、俗名が一覧で記されていることもある。 明治以降に関しては、明治五年に作成された壬申戸籍があるが、江戸時代の身分や職業が記され、差別を拡散する元になるとして、子孫であっても閲覧が禁止されている。現在閲覧..

 自分のルーツを知るために、家の系図を作りたいと思っている人は、少なからずいるだろう。もし自分の家が本家ならば、仏壇に菩提寺の過去帳が保存してあるはずだ。本家ではなく、菩提寺に預けてある場合は、住職に交渉して見せてもらう必要がある。また、本家の墓碑に、埋葬された先祖の戒名と没年、俗名が一覧で記されていることもある。
 明治以降に関しては、明治五年に作成された壬申戸籍があるが、江戸時代の身分や職業が記され、差別を拡散する元になるとして、子孫であっても閲覧が禁止されている。現在閲覧が可能なのは、明治十九年に作成された戸籍からである。
 当時の戸籍は家制度に基づき、一族の全体が記されており、現在のような核家族のことしか分からない戸籍と比べ、圧倒的な情報量がある。生没年のほか、戸主の隠居や、家族の分家、婚姻、養子縁組、戦死の場所まで記されている。家族にどのような出来事があったかが、戸籍からも推察できる。
 しかし、戸籍の保存期間はかつて八十年だったので、明治十九年の戸籍は、自治体によってはすでに廃棄されてしまっている。その場合、戸籍を再現する方法はない。現在では保存期間は百五十年となったが、法改正以前の戸籍は対象外である。
 また、都市部では戸籍のデジタル化が進んでいるが、そこには最低限のことしか記されていない。手書きの戸籍が画像で保存されているか、役場に問い合わせればいい。その際、自分が曽祖父の直系の子孫であることを証明する書類の提出が求められる。祖父母の戸籍を事前に入手しておく必要がある。
 僕はこれによって、曽祖父曾祖母四家の系図を作成した。本家は菩提寺の墓碑から没年や戒名が分かったので、十八世紀の天明年間までさかのぼることができた。本家は名主だったと言い伝えられているが、俗名を見れば農民であり、戒名に庶民には禁じられていた院号がついていたので、村役人だったことが確かめられた。また、母方の本家は地主だったが、名前からは町人だったことが察せられた。
 なお、母方の曽祖父の一人は、戸籍がすでに廃棄されてしまっていたので、祖母の兄大伯父の戸籍までしか入手できなかった。


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