昇仙峡の上にたどり着いた。巨大な水晶の後ろに立つ不動尊に祈りを捧げた。前回昼食をとった店に行った。まず、ノンアルコールビールを飲んだ。冷やしのほうとうを注文するも品切れ、やむなくざるそばを注文したが、そばの香りと腰に感嘆した。そばだけでこれほど満足したことも珍しい。 すでに午後二時を回っていた。店を出て荒川ダムに向かう。前回登った弥三郎岳より、友人が眺めた能泉湖のダムである。余りの険しさに足がくすみ、僕は岩の上に立つのをためらったため、この目で確かめたわけではないが。 急坂..

 昇仙峡の上にたどり着いた。巨大な水晶の後ろに立つ不動尊に祈りを捧げた。前回昼食をとった店に行った。まず、ノンアルコールビールを飲んだ。冷やしのほうとうを注文するも品切れ、やむなくざるそばを注文したが、そばの香りと腰に感嘆した。そばだけでこれほど満足したことも珍しい。
 すでに午後二時を回っていた。店を出て荒川ダムに向かう。前回登った弥三郎岳より、友人が眺めた能泉湖のダムである。余りの険しさに足がくすみ、僕は岩の上に立つのをためらったため、この目で確かめたわけではないが。
 急坂のくねくねした道を上ること三十分。ようやく荒川ダムにたどり着く。法面を岩と砂利で固めた古めかしいダムで、コンクリートで固められた造形美とは無縁の荒削りな作りである。荒川の名にふさわしい姿と言える。一九八九年(昭和六一)に竣工した。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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