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十六歳の修学旅行(11)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
Japanese - October 15, 2020 17:49Books Arts Society & Culture 日本文学 コンピューター ジャズ 電子本 電子書籍 文学賞 青空文庫 epub pdf 高野敦志 Homepage Download Apple Podcasts Google Podcasts Overcast Castro Pocket Casts RSS feed
よく晴れていた。午前七時過ぎに朝食。この旅館、部屋も傾いでいたが、食事も作り置きみたいに冷たい。高校生なら文句言わないと思ってるからだろう。当時はインターネットなんか存在しなかったし。 七時五十分に出発し、九時十分には栗林公園に到着。高松藩主松平頼重が造らせた池泉回遊式の庭園だが、岡山の後楽園みたいに、芝生が一面に広がってるのとは違う。入り組んだ池には太鼓橋が架かり、松林と多くの築山が、人工による自然美を形作っている。朝もやの中、水面から岩が突き出すさまは、深山に赴いたよう..
よく晴れていた。午前七時過ぎに朝食。この旅館、部屋も傾いでいたが、食事も作り置きみたいに冷たい。高校生なら文句言わないと思ってるからだろう。当時はインターネットなんか存在しなかったし。
七時五十分に出発し、九時十分には栗林公園に到着。高松藩主松平頼重が造らせた池泉回遊式の庭園だが、岡山の後楽園みたいに、芝生が一面に広がってるのとは違う。入り組んだ池には太鼓橋が架かり、松林と多くの築山が、人工による自然美を形作っている。朝もやの中、水面から岩が突き出すさまは、深山に赴いたような気持ちにさせてくれる。
お殿様が夢に見た桃源郷が、今では一般に公開されているというわけだが、「栗林公園」というのに、なぜか栗の木が見当たらない。造園当時は北側に栗の林があったそうだが、十代藩主松平頼胤が、鴨狩りのために伐採してしまったからだという。
案内してくれたのは、バスガイドのおねえさんで、その年二十歳の新人。「ここには白鳥とか鴨とかたくさんいます。集合時間は何時ですか。はい、それじゃ、解散」といった口調で、幼稚園の先生みたいだった。同級生はかわいいと言って、並んで写真を撮っていた。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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