『銀河鉄道の夜』で、死者の魂のほとんどが降りた後、二本の電信柱が見える所で、「カンパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ」とジョバンニが言うと、カンパネルラの姿は消えてしまう。本当の天上の世界は、賢治が嘉内とともに過ごした頃を指しているらしい。 夢と希望を分かち合った賢治と嘉内だが、虚無思想と皇室への不敬を理由に、嘉内は退学を余儀なくされる。やがて、軍人となって上野の帝国図書館で、賢治と再会するのだが、その後二人は会うことがなかった。 強い影響を受けた友とは、賢治は心を通わせること..

『銀河鉄道の夜』で、死者の魂のほとんどが降りた後、二本の電信柱が見える所で、「カンパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ」とジョバンニが言うと、カンパネルラの姿は消えてしまう。本当の天上の世界は、賢治が嘉内とともに過ごした頃を指しているらしい。
 夢と希望を分かち合った賢治と嘉内だが、虚無思想と皇室への不敬を理由に、嘉内は退学を余儀なくされる。やがて、軍人となって上野の帝国図書館で、賢治と再会するのだが、その後二人は会うことがなかった。
 強い影響を受けた友とは、賢治は心を通わせることができなくなっていた。この苦しみがジョバンニのカンパネルラとの別れとして、『銀河鉄道の夜』に描かれることになったというのだ。
 このドキュメンタリーを見終えて感じたのは、宮沢賢治が保阪嘉内に強い影響を受けていたこと、賢治に自己犠牲の尊さ、土と生きる道を叩き込んだのは、嘉内の方だったということだ。しかし、その精神を多くの詩と童話という形で世に残したのは賢治の方である。
 強烈な思想の持ち主も、青春が終わるとともに人並みの道を進むことが多い。強い影響を受けながらも、魂を言葉に注ぎ込むことを続けた者が、作品を世に残すことができるということだ。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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