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祖母の家(三)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
Japanese - December 11, 2020 17:42Books Arts Society & Culture 日本文学 コンピューター ジャズ 電子本 電子書籍 文学賞 青空文庫 epub pdf 高野敦志 Homepage Download Apple Podcasts Google Podcasts Overcast Castro Pocket Casts RSS feed
父の兄弟は、長男が家を継ぎ、長女が従兄と結婚、次男は戦死、次女が離婚して戻ってきていた。三男が父で、三女は静岡の遠縁に嫁いでいた。それにいとこが加わったわけだから、正月の祖母の家は大賑わいだった。 僕はまだ幼稚園にも通っていなかったから、大人たちを見分けるのが大変だった。そこで分かったことは、長女は父と同じく、頭がいいらしいが、怖そうな顔をしているということ。次女と三女は穏やかで雰囲気が似ているということだった。 物心ついて仏壇を拝むようになってから、長男である伯父は遺影の..
父の兄弟は、長男が家を継ぎ、長女が従兄と結婚、次男は戦死、次女が離婚して戻ってきていた。三男が父で、三女は静岡の遠縁に嫁いでいた。それにいとこが加わったわけだから、正月の祖母の家は大賑わいだった。
僕はまだ幼稚園にも通っていなかったから、大人たちを見分けるのが大変だった。そこで分かったことは、長女は父と同じく、頭がいいらしいが、怖そうな顔をしているということ。次女と三女は穏やかで雰囲気が似ているということだった。
物心ついて仏壇を拝むようになってから、長男である伯父は遺影の祖父に似ていることが分かった。若くして亡くなった次男は、誰に似ていたのだろうか。優しい顔をしているので、祖母の雰囲気に似ていたのだろうか。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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