苫米地英人の『「気功」洗脳術』について（１）

　脳機能学者、計算言語学者、認知心理学者、分析哲学学者ほか、苫米地氏の肩書きは限りなく、八面六臂の才能を発揮している。この本の付録には、苫米地氏がエレキギターを弾いている音楽も収録されている。こうした才能を開花させたきっかけは、少年の頃に雷に打たれた経験だという。それによって、知らぬうちにクンダリーニ・ヨーガの行者や、大周天の達成者のように、「気」の力で病気を治す力を得たらしい。　苫米地氏の気功は、一般的な本とかなり異なる。脳機能学者の観点から、「気」とは何かを分析している。..

　脳機能学者、計算言語学者、認知心理学者、分析哲学学者ほか、苫米地氏の肩書きは限りなく、八面六臂の才能を発揮している。この本の付録には、苫米地氏がエレキギターを弾いている音楽も収録されている。こうした才能を開花させたきっかけは、少年の頃に雷に打たれた経験だという。それによって、知らぬうちにクンダリーニ・ヨーガの行者や、大周天の達成者のように、「気」の力で病気を治す力を得たらしい。
　苫米地氏の気功は、一般的な本とかなり異なる。脳機能学者の観点から、「気」とは何かを分析している。「気」は遠隔治療に用いられ、離れた場所にも一瞬にして届く。「気」は生命エネルギー＝太陽エネルギーであるが、本質は情報であり、情報空間から無限に引き出せるとしている。
　苫米地氏は「情報空間」を「頭の中で考えている空間」だと定義しているが、単純に脳の機能に限定しているわけではないようだ。物理世界と共存していて、時間や空間に縛られない世界だからこそ、「気」を無限に引き出せるのである。過去も現在も未来も共存するという考えも、そこから来ているのだろう。（つづく）


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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