城ヶ崎海岸駅で降りた。駅からだらだらの坂を下っていく。桜が七分咲きになっていた。門脇埼の灯台の前に出る。その先に門脇埼吊橋がある。大室山から流れ出た溶岩が、太平洋の荒波に削られた断崖絶壁で、海水で急激に冷やされたので、柱状の断崖が形作られたのだろう。打ち寄せる大波が砕けて、白く飛沫が舞い上がる。「大海の 磯もとどろに 寄する波 割れて砕けてさけて散るかも」という実朝の和歌を彷彿とさせる。ただ、実朝が思い描いたのは、磯浜に打ち寄せる荒波であるが。 揺れる吊橋を渡るのもスリルが..

 城ヶ崎海岸駅で降りた。駅からだらだらの坂を下っていく。桜が七分咲きになっていた。門脇埼の灯台の前に出る。その先に門脇埼吊橋がある。大室山から流れ出た溶岩が、太平洋の荒波に削られた断崖絶壁で、海水で急激に冷やされたので、柱状の断崖が形作られたのだろう。打ち寄せる大波が砕けて、白く飛沫が舞い上がる。
「大海の 磯もとどろに 寄する波 割れて砕けてさけて散るかも」という実朝の和歌を彷彿とさせる。ただ、実朝が思い描いたのは、磯浜に打ち寄せる荒波であるが。
 揺れる吊橋を渡るのもスリルがある。砕ける大波を写真に撮るのも、吊橋の上からがいい。海を見ているとき、人間は自分が自然の一部であることを思い出す。ダイナミックな力に身を任せれば、日常の瑣事などどうでもよくなる。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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