小周天を簡単に説明しているが、これはすぐに修得できるものではない。気の移動をイメージするのは容易ではないからである。真言とともに気を移動させるチベット密教の気功(蔵密気功)の方が、はるかに早道だろう。 大周天についても触れているが、これは習得がさらに難しい。全身に気を巡らせるようになるのが前提だからだ。これに関しても、チベット密教の気功が有効である。 本山氏は呼吸法と瞑想によって、チャクラを覚醒する方法を説いているが、より効果的なのは、チャクラに共鳴する真言や周波数の音を聞..

 小周天を簡単に説明しているが、これはすぐに修得できるものではない。気の移動をイメージするのは容易ではないからである。真言とともに気を移動させるチベット密教の気功(蔵密気功)の方が、はるかに早道だろう。
 大周天についても触れているが、これは習得がさらに難しい。全身に気を巡らせるようになるのが前提だからだ。これに関しても、チベット密教の気功が有効である。
 本山氏は呼吸法と瞑想によって、チャクラを覚醒する方法を説いているが、より効果的なのは、チャクラに共鳴する真言や周波数の音を聞きながら、活性化をイメージすることである。これは西洋人が好む方法である。ただ、東洋的な身体技法について知識がないまま、チャクラ音楽を聞いていても、体調が良くなるぐらいだろうが。
 究極の目標は、三昧である。神人合一、即身成仏の境地だろう。肉体を与えられてこの世に生を受けたが、本来は神仏が存在するのであり、自身はその分身であると感じることだろう。そこに至る人間はごくまれだから、究極の理想であるわけである。その過程で魔が現れるが、それを乗り越えるコツは、魔には実体がなく、神仏にすべてをお任せするという意識を持つことだという。
 断食が効果的な方法として紹介されているが、実は非常に危険な方法である。全く食物を取らないのではない。また、断食明けにいきなり普通食を食べたり、植物性油脂の物を食べたりすると、死亡する恐れすらある。
 以上、本書を読んで心に留まったこと、また連想したことを記してみた。それだけですぐに何かしらの効果が出るとは思えないが、自身で探究する取っ掛かりにはなるだろう。

参考文献
 本山博『自分でできる超能力ヨガ』(宗教心理出版)


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