紫式部の「めぐりあひて みしやそれともわかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな」から連想を広げて、現代小説を発想した経緯が述べられている。人生の一コマを詠んだ和歌を、現代小説として発展させ、元となった和歌にそれとなく触れる。そうした経緯を目の当たりにして、氏の創作の秘密を伝授された気がした。 阿刀田氏が敬愛する作家の一人が、中島敦である。普通の人は教科書で「山月記」を読んだくらいかもしれないが、氏が最も衝撃を受けたのは「文字禍」だった。文字の霊がもたらした禍の数々を述べる哲学的..

 紫式部の「めぐりあひて みしやそれともわかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな」から連想を広げて、現代小説を発想した経緯が述べられている。人生の一コマを詠んだ和歌を、現代小説として発展させ、元となった和歌にそれとなく触れる。そうした経緯を目の当たりにして、氏の創作の秘密を伝授された気がした。
 阿刀田氏が敬愛する作家の一人が、中島敦である。普通の人は教科書で「山月記」を読んだくらいかもしれないが、氏が最も衝撃を受けたのは「文字禍」だった。文字の霊がもたらした禍の数々を述べる哲学的な名品である。博学な中島敦だからこそ書けたのであり、氏が愛着を感じるのは、自身との近さを感じたからだろう。
 名作を書いてやろうと意気込むと、なかなか筆が進まない。肩肘張らずに、伸び伸びと書いた方がいい。ちょっとしたひらめきを、小説の形でまとめていく。量が質を決定するようなもので、短編をたくさん書いて腕を磨く以外に、いい小説が書ける方法はないのだろう。


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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