地下からマグマが貫入したところは、岩脈がほとんど直立している。柱状節理というのは、マグマが上昇して冷却したときに、柱状の岩がいくつも束のようになっているさまを表す。長崎県の生月島(いきつきしま)に行ったとき、塩俵の断崖にも柱状節理を見た。 兎(と)はねというのは、ウサギでも渡れそうなほど狭く、川幅が四メートルしかないあたりを指す。かめ穴は岩の窪みに小石が入り、川の流れで回転しながら半球状に削った穴を指す。さらに上流は紫竜峡と呼ばれている。安山岩が紫がかっているところから、こ..

 地下からマグマが貫入したところは、岩脈がほとんど直立している。柱状節理というのは、マグマが上昇して冷却したときに、柱状の岩がいくつも束のようになっているさまを表す。長崎県の生月島(いきつきしま)に行ったとき、塩俵の断崖にも柱状節理を見た。
 兎(と)はねというのは、ウサギでも渡れそうなほど狭く、川幅が四メートルしかないあたりを指す。かめ穴は岩の窪みに小石が入り、川の流れで回転しながら半球状に削った穴を指す。さらに上流は紫竜峡と呼ばれている。安山岩が紫がかっているところから、この名前がついた。
 白岩半島というのは、川が大きく蛇行しているあたりである。流れは穏やかになり、河原が広がっていた。川治第二発電所の脇を過ぎ、浜子橋を渡ると、コンクリートで路面が固められ、歩くのも随分楽になった。その先には大きなトンネルが見えてきた。旧道のために作られたのだろう。それほど古い物ではなかろうが、コンクリートで固められたトンネル内部は、照明もなく薄暗い。竣工したのはちょうど五十年前、一九七三年だった。(つづく)


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