今回は日本財団の石井 靖乃さんをお迎えして、聴覚障害者の電話の利用を可能にする「電話リレーサービス」について主にうかがっています。

写真:収録現場の会議室。左からゲストのにこやか石井さん、右のモニターを眺めているいずいず、眺めている先のモニターに映っているのは4月の晴れた日曜日に、ロードバイクでお花見サイクリングする植木の背中。モニターの右にパソコンを操作している中根。

オープニング・トーク

今回のizuizuからのお題は「健康」です。

石井 靖乃さんを交えて

今回は、日本財団の石井 靖乃さんをゲストにお迎えしています。

まず、日本財団とはどのような組織なのか、そして石井さんが所属されている部門ではどのような取り組みをされているのかを簡単にご紹介いただいています。

つづいて、そのような取り組みのの1つである、聴覚障害者が天和を使うことができるようにする仕組み「電話リレーサービス」について話しています。そもそも電話リレーサービスとはなにか、日本財団で電話リレーサービスに取り組むようになった経緯、日本国内の現状、海外 (主にアメリカ) の状況などについてお話しいただいています。

最後に、やはり石井さんが取り組んでおられるバリアフリー情報の提供のための仕組み「Bmaps」について簡単にご紹介いただいています。

今回のゲスト

石井 靖乃 (いしい やすのぶ) さん

ダルハウジー大学(カナダ)経済学修士。

約7年間総合商社勤務の後、1995年より日本財団に転職。

主として障害者分野での国際協力を担当、最近は国内の聴覚障害関連事業にも従事。

日本財団で携わった主な事業 (聴覚障害関連のみ):

2000年度 ベトナム・ドンナイ省バイリンガルろう教育プロジェクト
2001年度 聴覚障害者のための国際高等教育ネットワーク(Post Secondary Education Network International for Deaf and Hard of Hearing)
2004年度 日本財団聴覚障害者海外奨学金事業
2004年度 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)
2006年度 アジア太平洋手話言語学研究・研修プログラム(Aisa Pacific Sign Linguistics Research and Training Program: APSL)
2009年度 日本社会事業大学聴覚障害者大学教育支援プロジェクト](http://deafhohproject.com/)
2010年度 手話言語法制定推進事業
2011年度 東日本大震災被災聴覚障害者向け日本財団遠隔情報・コミュニケーション支援事業
2011年度 東日本大震災被災聴覚障害者向け相談支援事業「なかま」
2013年度 鳥取県手話言語条例(仮称)研究会
2013年度 聴覚障害者向け日本財団電話リレーサービス・モデルプロジェクト

収録後記

僕の周囲では、「アクセシビリティー」というとWebのアクセシビリティーの話が多くなりがちですし、このサイトでもその傾向があります。しかし、インターネットが普及した今でも、やはり電話は我々の生活に密着したインフラであり続けていますし、社会生活を営む上では不可欠なものです。石井さんのお話をうかがって、改めて電話リレーサービスというのは聴覚障害当事者だけのためのものではないことを確信しましたし、それはアクセシビリティー全般に言えることだと強く感じています。みなさんにも、そういった観点でアクセシビリティーについて考えていただくきっかけになれば良いなと思っています。本当は聴覚障害当事者にもこの情報にアクセスしていただけるようにキャプションやトランスクリプトを提供したいのですが、時間的、資金的に難しい現状なのが残念でなりません。
(中根 雅文

今回、実はワタクシだけSkypeを使って遠隔からの収録参加でした。口数が少なかったのでは、周囲のノイズが入ってしまうのを恐れて、マイクをミュートにしていたためです(苦笑) 石井さんのお話の中でも出てきた「TTY」。アメリカの空港でTTYに対応した公衆電話をよく見かけていたので、電話リレーサービスのお話、とても興味深く聞かせていただきました。最近、オンラインゲームで、ボイスチャットでの会話をテキストに自動変換して画面に表示する試みが始まっているけど、機会があれば一度試してみたいなあ。
(植木 真

リレーサービスがどのように運営されているとかがわかって楽しかったです。ここでもLINEの人気がすごいですね。LINEすごいなぁ・・・。いろんな人のインフラになっているんだなぁ。全然関係ないですが、大阪府箕面市と大阪市住之江区に住んでいたことがあるので日本財団の初代笹川会長は子どものころから身近な存在と勝手に感じています。
(山本 和泉