午前十時に琴平に着いた。金刀比羅宮の階段の下まで来た。本宮までは786段もあるとのこと。案内人のおじさんによると、一段だけ違う段があるそうだ。それを見つけた人は運が開けるという話だった。 担任のK先生はそれを見つけた。上りは786段なのに、下りだけ一段少なくしてある。786が「悩む」に通じるので、帰りは一段少なくして「悩みを落とす」のだそうだ。 上れど上れど石段は続く。ようやく金刀比羅宮本宮にたどり着いた。さらに先には奥宮があるのだが。息をついて本殿に参拝すると、神社だとい..

 午前十時に琴平に着いた。金刀比羅宮の階段の下まで来た。本宮までは786段もあるとのこと。案内人のおじさんによると、一段だけ違う段があるそうだ。それを見つけた人は運が開けるという話だった。
 担任のK先生はそれを見つけた。上りは786段なのに、下りだけ一段少なくしてある。786が「悩む」に通じるので、帰りは一段少なくして「悩みを落とす」のだそうだ。
 上れど上れど石段は続く。ようやく金刀比羅宮本宮にたどり着いた。さらに先には奥宮があるのだが。息をついて本殿に参拝すると、神社だというのに造りがお寺の本堂のように見える。それもそのはずで、江戸時代までは神仏混合の寺院で、「金毘羅船船」で謡われた金毘羅大権現が祀られていた。。
 高校生の頃は、廃仏毀釈のことはよく知らなかった。明治の初めの神仏分離令で、真言宗象頭山松尾寺は廃寺となり、金刀比羅宮という神社に改変された。金毘羅大権現は難を逃れて北海道に渡り、小樽市の金毘羅大本院に祀られている。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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