テレビが登場した頃、教師の間では「テレビを見るとバカになる」という主張がなされていた。テレビはくだらない番組が多いし、読書と違って自分で考えることをしないから、思考能力が低下すると考えたのだろう。 確かに、テレビを見ている間は、人間の脳は受身になる。番組のことを英語でprogramというが、これは放送によって国民の思考を操作することを意図している。テレビに登場するのが学者であっても、政府に都合が悪いことは言わない。日本の賃金が上がらないのは、日本が終身雇用制だからと言ってい..

 テレビが登場した頃、教師の間では「テレビを見るとバカになる」という主張がなされていた。テレビはくだらない番組が多いし、読書と違って自分で考えることをしないから、思考能力が低下すると考えたのだろう。
 確かに、テレビを見ている間は、人間の脳は受身になる。番組のことを英語でprogramというが、これは放送によって国民の思考を操作することを意図している。テレビに登場するのが学者であっても、政府に都合が悪いことは言わない。日本の賃金が上がらないのは、日本が終身雇用制だからと言っていたが、それは小泉政権が専門職以外の非正規雇用を解禁する以前のことである。労働者の三分の一が非正規雇用となり、労働組合も解体されたから賃金が上がらないという真実を隠している。ニュースやワイドショーに登場するのは御用学者だから、当たらずといえども遠からずの説を述べて、お茶を濁しているのである。
 世界は人間から自立して、外部に存在するのではない。人間が解釈した物として知覚しているのである。カントが主張したように、「物自体」に触れることはできない。ハイゼンベルクの「不確定性原理」が説くように、不確定なゆらぎを決定するのは人間の意識である。「真実である」「現実である」と信じることが、現象として実現するのである。引き寄せの法則が働くので、明るい人生を送っている人間は、楽観的で肯定的な考えを持っているというわけだ。
 個人の意識が人生を作るのであるが、群集が抱く意識の場合には、世界を形作る力が増幅される。支配層はそれを理解しているので、支配層に都合がいい社会を作るために、テレビを活用するのである。テレビを見ている間は、脳は受身になっているため、洗脳はいとも容易に達成される。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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