![「青空文庫」の作家、高野敦志の世界 artwork](https://is1-ssl.mzstatic.com/image/thumb/Podcasts6/v4/ff/23/29/ff2329d7-b548-0738-69de-3d9230283eb8/mza_413420173950452823.jpg/100x100bb.jpg)
十六歳の修学旅行(6)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
Japanese - October 07, 2020 17:13Books Arts Society & Culture 日本文学 コンピューター ジャズ 電子本 電子書籍 文学賞 青空文庫 epub pdf 高野敦志 Homepage Download Apple Podcasts Google Podcasts Overcast Castro Pocket Casts RSS feed
六時半に朝食をとり、七時半には出発した。バスで倉敷に向かう。他の生徒は夜遊びが過ぎて、車内で居眠りしている。僕は昨夜のショックのせいか、気分が悪くなっていた。車窓からは瀬戸内の島々や、高梁川に架かる長大な橋が眺められたが。渋滞にはまったせいで、予定より二時間も遅れ、午後一時に倉敷に着いた。 倉敷駅に近い料理屋で、刺身やフライの定食を食べた。二時四十五分に大原美術館に入る。岡田三郎助の「イタリアの少女」という絵に、皆の視線が集まった。白いブラウスに茶色いスカートをはいた、金髪..
六時半に朝食をとり、七時半には出発した。バスで倉敷に向かう。他の生徒は夜遊びが過ぎて、車内で居眠りしている。僕は昨夜のショックのせいか、気分が悪くなっていた。車窓からは瀬戸内の島々や、高梁川に架かる長大な橋が眺められたが。渋滞にはまったせいで、予定より二時間も遅れ、午後一時に倉敷に着いた。
倉敷駅に近い料理屋で、刺身やフライの定食を食べた。二時四十五分に大原美術館に入る。岡田三郎助の「イタリアの少女」という絵に、皆の視線が集まった。白いブラウスに茶色いスカートをはいた、金髪の素朴な少女だった。目が澄んでいる。ひたむきなところもある。そばにいるだけで心が癒される可憐さがあった。
その後、後楽園に向かった。岡山藩主池田綱政が造らせた池泉回遊式の庭園である。一面に芝生が広がり、池のほとりに築山や茶亭などが点在する。ただ、高校生のことたから、しみじみしたものを感じたなどと、紋切り型のコメントしかできない。他の生徒は庭園を観賞するよりは、互いに記念写真を撮るのに忙しかった。(つづく)
「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/qing-kong-wen-ku-no-zuo-jia/id504177440?l=en
Twitter
https://twitter.com/lebleudeciel38
にほんブログ村
人気ブログランキングへ
ランキングはこちらをクリック!
amzn_assoc_ad_type ="responsive_search_widget"; amzn_assoc_tracking_id ="faucon-22"; amzn_assoc_marketplace ="amazon"; amzn_assoc_region ="JP"; amzn_assoc_placement =""; amzn_assoc_search_type = "search_widget";amzn_assoc_width ="auto"; amzn_assoc_height ="auto"; amzn_assoc_default_search_category =""; amzn_assoc_default_search_key ="";amzn_assoc_theme ="light"; amzn_assoc_bg_color ="FFFFFF";