浄土ヶ浜という木の看板が立つあたりは、手前が白い小石の広がる浜で、波打ち際の海水に浸された辺りとの差が際立っている。そこからの眺めが、最も美しいのかもしれないが、僕には人工的な気がしてしまう。白い石がなく、磯浜からすぐに海が連なり、ウミネコが集う岩場を前にした方が、むしろ面白いと思うのだ。 レストハウスの屋上に上り、浄土ヶ浜を見下ろした。地上から見るのより見晴らしはいいのだが、やはり地上に立って見る方が感慨深い。 下の道路にはバスが止まっていた。奥浄土ヶ浜のバス停だった。そ..

 浄土ヶ浜という木の看板が立つあたりは、手前が白い小石の広がる浜で、波打ち際の海水に浸された辺りとの差が際立っている。そこからの眺めが、最も美しいのかもしれないが、僕には人工的な気がしてしまう。白い石がなく、磯浜からすぐに海が連なり、ウミネコが集う岩場を前にした方が、むしろ面白いと思うのだ。
 レストハウスの屋上に上り、浄土ヶ浜を見下ろした。地上から見るのより見晴らしはいいのだが、やはり地上に立って見る方が感慨深い。
 下の道路にはバスが止まっていた。奥浄土ヶ浜のバス停だった。そこから宮古駅行きのバスに乗る? と友人に聞かれたのだが、僕はもう少しこの光景と向かい合っていたかった。天気もいいし、暖かくて風も穏やかなので、元来た道を海岸に沿って歩くことにした。(つづく)


「青空文庫」の作家、高野敦志の世界
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